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2012年12月25日

願いを込めてクリスマスにランタンを灯しましょう(^^)

願いを込めてクリスマスにランタンを灯しましょう(^^)

今年も「クリスマスにランタンを灯そう」の季節がやってまいりましたる(^^)

って言っても、完全に出遅れておりまするが(笑)

今年はなかなかキャンプに行けず、バタバタと慌しい1年でしたる(^^;

おかげさまでスローライムも無事退院し、現在はなんとか元気でする(^^)

・・・いや、メチャクチャ元気でするよ(^^;

幼い子供を持って初めて感じる事がありまする(^^)

それは「誰しも、こんな幼い、そして周囲から愛された時期が必ずあった」と言う事でする。

たとえ、どれほど老いてシワシワになってしまっても、そんな高齢者にも「可愛い幼児の時があった」と言うことでする(^^)

「認知症」と言う言葉をお聞きになった事はあるでしょうか?

簡単に言えばボケてる状態です。

しかし、どんなにボケても、どんなに判断能力や記憶がなくなっても、「情緒感情記憶」と言うのが残る事はあまり知られていません。

「情緒感情記憶」とは「何かわからないけど、それを見ると嬉しくなる、又は悲しくなる」と言った感情の事です。

彼女にプロポーズした、そしてOKされた、嬉しかった、それは東京タワーの下だった・・・・・

そう言う高齢者は認知症になっても「東京タワー」の映像を見ると「何かわからないけど嬉しい」と言う感情を持つのです。

今年、ある高齢者(女性)が入院してきました。

彼女は「ゴミ箱をあさる、食べ残しのクズを集め、そして食べる」と言った習慣を持つ認知症高齢者でした。

この様な行動をとる事を専門用語でBPSDと言います。

実は嫁のスロカノが勤務する関係の施設からその高齢者の女性は搬送されてきたのですが、入院理由は認知症とは別の内臓疾患でした。

入院中も彼女は院内のゴミ箱をあさりまくり、食べクズを収集し続けていました。

「ゴミ箱をあさる高齢者」・・・・それは見た目には大変哀れな姿に写った事でしょう。

「人間、長生きしても、こうはなりたくない」・・・そう思われる人も多いでしょう。

そして収集した食べクズを大切に、本当に大切に保管し、まるで誰かにそれらを渡すような素振りを見せるのです。

提供される食事もパンなどの保管のきく物はやはり大切に保管し、彼女のベッド周辺には腐りかけたミカンの皮やカビのはえたパンなどが積っていったのです。

もちろん保健衛生上、それらを回収しなければなりませんが、彼女からそれらを取り上げようとすると暴力行為に及び、本当に大切にそれらを死に物狂いの形相で守ろうとするのです。

「ゴミ箱をあさる高齢者」・・・・どう見ても大変哀れな姿に写った事でしょう。

「人間、長生きしても、こうはなりたくない」・・・大抵はそう思われる事でしょう。

でも、そんな彼女にも「可愛い、幼い時期」があったのです。

体中が癌に侵され、衰弱していっても彼女は食べクズを大切に、本当に大切に、もうほとんど動かなくなった手で、必死に守ろうとしていたのです。

その様な状況の下、専門医の助言で、彼女の生活歴を調べる事になりました。

もといた施設からの情報で、彼女には体の弱い妹さんがいたそうです。

戦時中、彼女と彼女の妹さんは戦火を逃れるため四国地方に疎開をしていたそうです。

疎開先では引率の教師達が子供達の食べ物までかっさらい、自分達だけ良い思いをしていたそうです。

多くの子供達は疎開先での戦時中、満足な食事を提供される事なく、栄養失調状態に陥ってしまったと言う事です。

満足に食料をもらえない状況の下、彼女は大切な、そして体の弱い妹を助けるために、教師達の部屋の掃除を進んで行い、その時にゴミ箱の中から食べ残しや食べカスを集め、それらを全て妹に渡していたそうです。

現在で言えば小学校低学年の彼女が、やはり現在で言えば幼稚園に入園する前の幼児であった妹さんに、体の弱い、生まれながらに心臓疾患のある大切な妹さんに、なんとか生き延びさせようと必死で食べカスを集めていたのです。

戦争で両親や親族を失った彼女達は戦後も、幼い姉妹二人だけで必死に生き延びてきたのでしょう。

焼け野原の公園のゴミ箱をあさり、自分はほとんど何も食べないで妹のために必死で食料を集めていたのです。

家と両親をなくした幼い姉妹は、保護施設に引きとられるまで野宿のような生活を繰り返し、寒さに体を寄せ合って耐え忍び、ゴミ箱をあさり続けたのです。

生きるために・・・・大切なたった一人の妹を守るために・・・・・ゴミ箱をあさり続けたのです。

当時、7歳にも満たない彼女には、それが唯一の生きる・・・・そして大切な妹を守るすべだったのです。

その後、保護施設を出た彼女は大阪南部にある紡績工場で働きながら妹さんの治療費を捻出していったのです。

妹さんが空の向こうに旅立つ直前まで、彼女は必死で働き続けたのです。

「ゴミ箱をあさる」日々から始まり、彼女の人生はたった一人の肉親である愛する妹さんのために過ごされていったのでしょう。

戦争によって狂わされた彼女達の人生は、しかし、必死で大切な人を守り続けると言う崇高な行為によって時を経てきたのです。

彼女が認知症を発症したのは約5年程前、そして癌に侵されたのは約1年前。

ほとんど動かない身体で、激痛が走る手足と震える指で、必死になってゴミ箱をあさり、大切な何かを守るために彼女は食べクズを集めていたのです。

もうこの世に妹さんがいないこと、戦争がとっくの昔に終わっていること、そしてもうゴミ箱をあさる必要はないこと・・・・・・・・

それらを認知できずに、彼女はその人生の灯火を消す直前まで、「大切な何かを守るために」ゴミ箱をあさっていたのです。

「ねえ、あなたの人生の何万分の一を、少しだけ私のブログで紹介させてもらってもいいかな?」

その問いかけに何も反応せず、ただ私が持参したパンを嬉しそうに受け取る彼女。

そのパンを大切そうに缶の中に入れ、じっとその缶を抱きしめる彼女。

「妹さんにあげるんだよね。パンが手に入ってよかったね」

その問いかけに少しだけ嬉しそうな表情を私に見せた彼女。

シワシワの顔からにじみ出た彼女の表情は、まるで天使のようでした。

今年のクリスマスの約1ヶ月前に、彼女の戦争は終わりました。

彼女にとっての終戦記念日がやっと訪れたのです。

もうゴミ箱をあさる必要はないよ。

もう、焼け野原の公園で寒さに耐える必要はないよ。

もう、食べクズを集める必要はないよ。

今頃は元気になった妹さんと、いや戦争で亡くなった両親と一緒に、暖かい広い部屋でお腹いっぱい、美味しいご飯を食べているでしょう。

空の向こうから、一緒にクリスマスを楽しんでいるでしょう。

彼女にとっては、本当に、本当に長い戦争がやっと終わったのです。

今、彼女に言いたい事・・・・それは「メリークリスマス!」

ゆっくりと休んでください、お疲れ様でした。



今こうして普通に暮していることを、普通に生きていることを、すべての事に感謝して、

アナタと、アナタ以外の大切な誰かのために今年もクリスマスにランタンを灯しませんか?

私は今年は自分の家族のために、そして彼女と彼女の妹さんのために、ささやかな優しい灯火を捧げます。

メリークリスマス!








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Posted by slowlife at 19:00

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